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2023年度名古屋短期大学保育科 創作絵本コンクールの審査結果のご報告

2023年度名古屋短期大学保育科
創作絵本コンクールの審査結果のご報告


応募期間 2023年7月1日~10月31日必着(※一部、延期で受理)
応募資格 対象は高校生から大学・短大・専門学校生の皆様
作品の賞 優秀賞1点 入賞2点以内 特別賞5点を選出しました。
 ※そのうち2点を絵本として出版し、受賞作品は賞状及び粗品を贈呈致します。
選考方法 審査員による選考 大谷学長、吉見学科長、髙野先生他保育科教員

<応募者の内訳>
学内応募者98作品、学外応募者182作品 合計280作品の応募がありました。

<審査の結果>
 次の作品が選出されましたのでご報告いたします。優秀賞1作品、入賞2作品、特別賞は5作品となりました。なお、そのうちの2作品(「がらどん」「おえかきのまほう」につきましては、2024年4月以降、(アマゾン等で購入できる)絵本として出版される予定です。

<2024年度コンクールのお知らせ>

2024年度の創作絵本コンクールは、2024年5月頃にホームページ等からお知らせさせていただきます。なお、今年度、各高校単位でご応募いただいた先生方にはご案内のメール、郵便等でお知らせさせていただきます。


優秀賞・絵本出版候補 136番「がらどん」
 安藤和奏(あんどう わかな)さん
 桜花学園高等学校 2023年度卒業生
書評:主人公のがらどんを含めてとてもユニークで独創的な作品です。オノマトペを使って上手に表現された構成になっています。絵の描写や色の塗り方はシンプルですが、表現豊かに描かれています。

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入賞・絵本出版候補 274番「おえかきのまほう」
 米津美杜(よねづ みもり)さん
 愛知県立安城南高等学校 2023年度2年生
書評:お絵かき帳の登場者の願いを絵でかなえていくお話です。各シーンで工夫された描画技法を取り入れ、絵のクオリティも高い作品です。ストーリーも豊かで愛情を感じました。

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入賞 245番「れいぞうこのまほうつかい」
 三宅紗良(みやけ さら)さん
 愛知県立知立高等学校 2023年度2年生
書評:れいぞうこのまほうつかい(たまご)さんが、魔法をかけて料理を作ったりするお話ですね。きらいな野菜が好きになって良かったです。絵もわかりやすく、オムライスがとても美味しそうに見えました。

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特別賞 063番「へんてこおともだち」
 橋本伊万里(はしもと いまり)さん
 名古屋短期大学保育科2023年度卒業生
書評:文字通りへんてこな姿の主人公ですが、その姿に動物たちがいろいろと想像するシーンがとても楽しいです。ざくっとした絵で描かれていますが、ストーリーの豊かさと主人公の活躍が読む人を魅了する作品です。

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特別賞 179番「カラフルひよこ」
 瀧彩花(たき あやか)さん
 愛知県立渥美農業高等学校2023年度卒業生
書評:カラフルなひよこたちがとてもかわいい作品です。ぬりぬりするシーンがとても印象的です。やっぱりひよこはきいろが一番でしょうか。

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特別賞 200番「ぼくのあたま」
 筧あい(かけひ あい)さん
 愛知県立一宮商業高等学校2023年度卒業生
書評:頭がふわふわな主人公が苦労して髪型を整えている姿が楽しい作品です。大人っぽい真似をするなど子どもの発達をよく捉えています。絵を縦に使うなど絵の表現も工夫されています。

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特別賞 221番「にんじゃになりたい!!!」
 土井あすみ(どい あすみ)さん
 愛知県立知多翔洋高等学校 2023年度卒業生
書評:しのびくんが厳しい修行を積んで忍者になるお話です。子どもに人気のある忍者をテーマにしたのも良いアイディアです。それぞれの修行の内容も表現豊かで工夫がうかがえました。

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特別賞 257番「お世話だーいすき」
 佐々木かえで(ささき かえで)さん
 啓新高等学校 2023年度卒業生
書評:金魚すくいでもらった金魚を大切に育てるお話です。生き物のお世話をすることは子どもにとって大切なことを学ぶ機会であり、それを上手に表現しています。別賞 137番「まままいご」

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<総 評>

 本学創作絵本コンクールにご応募いただき、ありがとうございました。今回は、全体で280作品の応募がありました。このコンクールも4回目を迎え、参加される高校も増え、作品の内容も多様になってきました。それに伴い、作品の応募条件とは少し異なる提出方法をされたケースもありました。特に製本化された作品につきましては、データを電子化して出版等をすることが難しいため、入賞以上の候補からは外させていただいたことは、とても残念でした。また、想定した製本の手順とは異なるページの展開もあり、ページの順番の確認が難しいなど、戸惑うこともありました。

 一方、何度か応募された高校の作品は、指導される先生のご助言の影響もあり、年々、クオリティが高くなる傾向があります。また、個人で応募された作品では、絵の得意な生徒さんが、申し込まれている感じがしました。

 絵本の内容としては、個性的な作品が多くありましたが、中には同じ高校で似たような作品が続くこともありました。絵本のテーマは自由ですし、友だち同士で相談するのも良いですが、やはり個性豊かで独自性のある作品がおもしろいと考えています。

 たとえば、以前もご指摘をさせていただきましたが、登場する主な動物はくまとうさぎなどが多く、もっとユニークで珍しい動物が登場しても良いと思います。また、ストーリーもお散歩して帰ってくるだけよりも、ワクワクドキドキした展開を考えてみてはいかがでしょうか。あと絵を描く時は、なぜか薄い色づかいで描くケースもありますが、子どもはメリハリのついた原色を好むので、おもいきったカラフルな色を使っても良いと思いました。

 最後に、このコンクールの主旨ですが、作品を作る人は、読み手である子ども(特に乳幼児)の育ちや気持ちに思いをめぐらせて作品を作って欲しいと考えています。できれば、子どもの発達を少し学んで、子どもの考え方や発達段階を理解された上で、絵本を制作すると良いかと思いました。

 今回は、作品の選出にかなり悩みました。その結果、特別賞は5作品と多くなりましたが、どの作品も作者の思いのこもった優れた作品です。

 なお、応募作品のうち2作品は三恵社から出版の予定です。絵本の応募にあたり、本学のみでなく、多くの高等学校から、「家庭科」や「総合的探求の授業」の取り組みとして応募していただきました。ご協力いただいた大学、短大生の皆様、高校生の皆様、そして後押しをしていただいた高校の先生方にあらためてお礼を申し上げます。来年度も引き続きコンクールを開催させていただければと存じます。

 ご報告は以上です。今後とも素敵な作品に出会うことを楽しみにしています。


                    2024年2月22日
                    名古屋短期大学保育科審査員
                      (代表)担当 吉見昌弘


過去の創作絵本コンクールの審査結果はこちら↓です。

2022年度名古屋短期大学保育科創作絵本コンクールの審査結果のご報告

2021年度名古屋短期大学保育科創作絵本コンクールの審査結果のご報告

2020年度名古屋短期大学保育科創作絵本コンクールの審査結果のご報告



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