- 保育科
- 学科長メッセージ
現在、教育改革が進み、新しい学習指導要領をもとに小学校では、英語が教科の一つとなり、プログラミング教育が必修となるなど教育の分野は大きく変化してきています。さらにコロナ禍の影響を大きく受け、社会の変化もめざましく、ICTが急速に発達し、5年、10年かけて普及していくものがわずか1年間で一気に加速していく感じがします。
こうした新しい試みは、時代の変化に対応し、日本社会の急激な変化に伴う諸問題を解決する糸口になっていくことでしょう。しかし、変わるものに対応する新たな試みを進める一方で、変わらないものを大切にすることを忘れてはならないと思います。
私の好きな言葉に「不易流行」という言葉があります。松尾芭蕉の言葉で「新しみを求めて変化していく流行性が、実は普遍の法則、真理である不易の本質」という意味をもつそうです。現在、展開している社会の新しい試みは、時代の変化に対応するためのさまざまな「流行」です。しかし、子どもに目を向ければ、好奇心が旺盛で、遊びの天才である子どもの発達の特性は昔と何ら変わらず、「子どもの遊び」や「発達の特性」「経験の重要性」は変わらない普遍の法則であり、「不易」です。しかも肝心なことは、流行と不易の基は一つであり、不易が流行を、流行が不易を動かすということです。
学生の皆さんに言い換えれば、現在、大学の授業や講義では、オンラインやPCを使った授業が急速に普及しています。いつでもどこでも動画や画像、文章を読み取って勉強できることは非常に快適です。しかし、その一方で、顔と顔を合わせた直接的なコミュニケーションへの欲求が急速に増大していく感じがします。コロナ禍で半年近く、オンラインや動画を使った授業を受けた学生達が、久しぶりに大学へ登校してきた時、本当にうれしそうに友だちとお話を楽しんでいる場面に何度も出会いました。ラインやツイッター、インスタグラムといったSNSがどれだけ普及しても、人間の本質は、リアルの世界での人とのふれあいを求めていくように思います。
「不易流行」という言葉は、研究者として新しいものを追い続ける中で、本質を見失いがちになる筆者への自戒の意味をこめていつも大切にしている言葉です。これからの社会が、「流行」を求めつつもさらなる高みの「不易」へと向かっていくよう、あらためて願っています。
保育科長
吉見 昌弘
学科長・教授
吉見 昌弘
教授
太田 昌孝
教授
小川 雄二
教授
近藤 茂之
教授
平野 朋枝
教授
山下 直樹
准教授
上原 隆司
准教授
小川 絢子
准教授
鬼頭 弥生
准教授
嶌田 弘子
准教授
杉山 実加
准教授
髙野 真悟
准教授
八幡 美保
准教授
吉田 真弓
助教
専攻科保育専攻委員長
小栁 雅子
助手
小林 舞