各講座シラバス ≪平成23年度分≫ |
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講座名 | 科目名 | 担当講師名 | シラバス | |
園長研修 |
家庭援助の理論と方法 | 中田 照子 | 第二次世界大戦後、とりわけ高度経済成長後の日本における家族の変化は大きい。乳幼児期の子どもの成長・発達・教育は、そうした家族の変化の影響を大きく受けてきた。 また、子どもたちの親の生活も大きく変わった。それは日本の企業をとりまく環境の変化によってもたらされるものも大きく、親自身が自分の生活を守り、子育ての方向を考えるための展望に迷いが生じている現状がある。 |
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家庭援助の理論と方法 | 加藤 三雄 | 経済的に豊かになり、円の価値はとどまるところを知らず、1ドル70円台にまで高騰した。生活の便利さが、子育てにまで影響し最近の調査では7割の母親が子育てにわずらわしさを憶えるという解答がある。特に大都市にその傾向が高い。クレーマーが多くなり保育所の運営にも支障があり、親との溝がより深まりつつある。自己中心的になりつつある保護者との関係は、どうすればよいのに考えてみたいと思います。 |
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保育の今日的課題 | 前田キミヨ | 保育は、子どもの育ちや保護者をめぐる環境により、時代の流れの中で変革してきた。現在は、幼保一体化の動き、保育所の社会的役割、生涯発達の視点を踏まえた幼保小の連携、園の組織力の向上など、様々な課題に直面している。何時の時代にあっても、変わってはならない保育の基本を押さえながら、今日的課題に対する対応を考える基礎を学ぶ機会にしたい。 |
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マネージメント研究 | 金田 利子 |
2・家族を取り巻く状況と保育所の役割 3・保育の専門性の共同のために 4・パート職等との連携のために 5・保護者との発展的な関わりのために 6・地域の教育機関との連携―中高生の園訪問の捉え方と対応 7・地域の活性化と保育所の役割―世代間交流の推進 8・民主的管理運営のために 9・まとめとワークショップ |
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主任研修 |
保育の今日的課題 | 矢藤 誠慈郎 | 本講義では、まず、昨今の保育制度改革の動向とそれらに向き合う保育所及び保育士の課題について考える。次に、保育士および保育所の自己評価について、保育の質の向上という観点と、保育所の社会的な役割という観点から考える。さらに、保育士の資質や専門性をどのようにとらえ、それらをどのように向上させていくかについて、実践的な理論に基づいて考えていく。 |
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障害児保育概論 | 小川 英彦 | 1・幼児教育での発達障害幼児への動向、2・障害児保育の歴史と現状、3統合保育の意義、4・障害児の理解、5・障害児保育の目的、6・障害児保育の内容、7・自閉症の指導にあたって、8・「気になる子ども」の指導にあたって、9・地域での支援と親支援、10・特別支援教育の現状について、11・まとめを行う。関係する資料を配布し、ビデオを少時間利用して、わかりやすく説明していく。グループ別による討論の場(テーマ:自治体や園での研修 を予定)を1回設ける予定である。 |
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保育内容総論(1) | 矢藤 誠慈郎 | 本講義では、「保育所保育指針」における保育内容の考え方について検討し、その意義について考える。また、今後の保育内容のあり方について考える。さらに、カリキュラム・マネジメントの視点から、保育課程や指導計画を保育内容とどのように組織的に連動させていくかについて考える。 |
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地域と子育て支援 | 服部 次郎 | 2004年に策定された「子ども・子育て応援プラン」の中に、「働いている、働いていないにかかわらず、親と子の育ちを地域で支え、家庭の中だけでの孤独な子育てをなくしていく」という文言があります。主任の先生方には、これを念頭に置き、各地域の保育所、地域子育て支援センター等の現状を紹介し合いながら、講師と共に学んでいくという内容にしていく予定です |
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保育内容総論(2) | 大岩みちの |
保育課程・指導計画において保育内容を具体化することを学習し、指導計画を実践していく上で大切な以下の内容について考えを進める。 ・指導計画に基づいた環境の構成と遊び ・遊びを支える保育者の援助 ・遊びを通して子どもが学んでいくこと、保育者が育てていくこと |
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スーパービジョンの 理論と実践 |
小原 倫子 | 本講義は、保育現場で働いている保育士の方が対象です。最初にスーパービジョンの目的や理論的枠組を学習します。その後で日常の保育で、関わりの難しい子ども、特別な支援を必要としている子ども、子育てに悩みを抱えている保護者などの事例を持ちより、授業担当者と共に、子どもや保護者に対する理解を深め、保育における自らの視野を広げていきます。事例検討のため守秘義務がありますのでよろしくお願い致します。 |
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子どもの発達と理解 | 小川 絢子 |
本講義が、皆さんの子どもを見つめる視点を振り返る機会となることを期待します。 |
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園内研究の理論と方法 | 田中 義和 原田 明美 |
園内研究は、「保育の質を高める・保育者の資質を高める・園内の意志統一」等の為に有効であり、また「経費が安く・職員に一番関心のあるテーマで・全員が参加できる」等の利便性がある。しかし「1・2年目の職員の声をどのように汲むか」等配慮点も多い。この園内研究を多くの園で実践する為に、主任保育士がそのリーダー的力を発揮することが求められ、即実践する力として学んで欲しい。 |
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乳児保育概論 | 木村 和子 |
1. 子育ての歴史と乳児 2. 発達と保育内容・保育実践・保育環境 3. 保育記録のかき方 4.
乳児保育をめぐる諸問題 |
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保育の相談と助言 | 小嶋 玲子 | 保護者相談が保育者の仕事として求められています。また、心の育ちに特別な配慮を要する子どもたちの保育も課題となってきています。このような今日的な保育の課題を踏まえ、保育者として子どもたちにかかわる日常の保育場面や保護者相談場面で役立つカウンセリングの技法・援助方法について、ロールプレイなどの演習も取り入れながら学びます。 |
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園内研究の理論と方法 | 近藤 正春 | 保育の質の向上が重要な課題とされており、主任保育士はその課題を中心的に担う重要な存在といえる。 本講義では、保育所保育指針でも重要な課題として位置づけられた「保育の内容等の自己評価」ならびに保育サービスの第三者評価について、そのしくみの基本を確認するとともに、各園におけるとりくみの現状と課題を交流し、園におけるPDCAサイクルの具体化とそのような取り組みを通しての保育の質の向上に向けての課題を相互に交流し検討したいと考える。 受講に際しては、各園の「保育内容等の自己評価」のとりくみ、保育サービスの第三者評価のとりくみについてA4で1枚のレポートの提出をお願いしたい。 |
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中堅保育士研修 |
保 育 者 論 | 小島 千恵子 | 「保育者」とは何をする人でしょうか。保育者をめざして学び、保育者となって働きはじめた頃の「保育」への思いと、今の「保育」への思いは同じでしょうか。また、子どもと向き合う姿勢に変化はあるでしょうか。保育者として、子どもと共に生活を紡いできた日々をふり返りながら、あらためて「保育」「保育者」とは何か、心を動かし、頭を働かせて考えていきます。 「保育者再考」これからの保育者を探求します。 |
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子どもの発達と理解 (発達心理学) |
成田 朋子 | 幼い子どもの成長を支える保育者が保育する上で、子どもの発達のみちすじを正確に把握しておくことは何よりも大切なことである。 まず、乳幼児期の子どもの発達の特徴をおさえ、日々接する一人一人の子どもの行動の発達的意味を考え、さらに、保育所保育指針の文言とも照らし合わせながら、発達をみる目を確かなものにしたい。 |
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保育所の機能と役割 | 近藤 正春 | 第二次世界大戦後60年余が過ぎ、今日の保育制度は歴史的な転換期を迎えている。 講義では、そのような歴史的転換期にある保育制度の改革動向をふまえて、保育所の機能と役割について次の4つのテーマを取り上げて検討する。 @ 少子化対策、次世代育成支援のための保育制度改革について A 幼稚園・保育所の一元化について B 幼稚園・保育所と小学校との連携について C 保育所の第三者評価について 講義を通して、私たちの当面している保育制度改革の意味について、歴史的、原理的、さらには国際的な視点から考え、課題を探ってみたいと考える。 |
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保育各論 (保育と環境) |
榊原 博美 | 保育内容における「環境」についてのとらえ方の変遷について歴史的に概観したうえで、現行幼稚園教育要領および保育所保育指針における領域「環境」のあり方について把握する。また実際の保育現場において、それらをふまえて「発達と環境」という視点から、発達を促す環境とはどうあるべきかについて、受講生自身の現場における経験もふまえて各自およびグループでの話し合いから考える。 |
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保育各論 (障害児保育) |
荻原はるみ | 「障害のある子ども」のうち、今日は特に発達障害についてとり上げます。自閉症、注意欠陥/多動性障害、学習障害についての概論と事例を通して、気になる子どもたちへの適切な対応・支援について、受講生のみなさんといっしょにさぐっていきたいと思います。 |
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長谷中崇志 | 今日、保育に加えて保護者や地域の子育て家庭に対する支援を行うことが保育士に求められている。本講では、地域子育て支援を展開していく際に必要となる社会福祉援助技術(ソーシャルワーク)の基礎的視点および知識を身につけることを目的としている。特に、コミュニティワークに焦点をあて、子育て支援を行う上で不可欠な要素である社会資源について演習をまじえながら理解を深める。 |
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保育演習 (身体演習) |
鈴木 裕子 | 子どもたちは、身体で環境や他者とかかわりながら育っていく。一方、保育士には、柔軟で応答性豊かなからだが求められている。 本時間では、実際に動いたり、模倣したり、表現したりしながら、“からだ”やそこから広がる“こころ”の世界を実感してみよう。そして、保育のどのような場面で、どんな遊び方にすることができるのかを考える。 |
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造形ワークショップ ワークショップ(以下WS)という言葉をよく耳にするようになりました。 午前中はWSの理論と現状を学び、午後は保育現場を想定した造形WSを実際に体験してみます。 ※持ち物無し、普段着で参加してください。 |
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保育実践研究 (家族援助論) |
野崎 真琴 | 平成13年度より改正された児童福祉法では、保育士の役割について“児童の保育”に加え、“保護者に対する保育に関する指導”が新たに明記された。これに伴い、保育士資格取得の必修科目として「家族援助論」が新設された。本講義では、子育て家庭をめぐる現代的諸問題について理解し、子どもの発達保障を目的とした保育士・保育所の家族援助のあり方について考える。 |
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横井 志保 | 講義の前半は誰でもすぐに音楽できる、打楽器を中心に活動します。身近なものを叩いて「音探し」をしてみましょう。また、グループで簡単な創作をします。 後半は音楽を身体で受け止め、手足を思い切り動かして表現します。リトミックで心も身体も軽やかに、“音楽する”身体を作りましょう。 |
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保育各論 (小児保健) |
中根 淳子 |
保育園には免疫機能が未熟な乳児と多くの感染症にかかりやすい幼児がともに生活しています。 感染蔓延を防ぐためには流行しやすい感染症の特徴を知って正しく対処することが必要です。 この授業では、知名度の低い、しかし乳児にとっては時に重症化しやすい RSウイルス感染症、最近話題の腸管出血性大腸菌感染症などの特徴、定期予防接種について改めて学びます。 |
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菊地 伸二 | 人間関係、それは日々生活していくうえで避けることのできない大切なもの。けれども現代社会の最大のストレスの原因もこの人間関係なのである。そして保育の現場ほどさまざまな人間関係が存在するところもそう多くはないだろう。授業では、信頼関係、言葉かけなどをキーワードとしながら、人間関係について共に考えつつ、少しでも良好な人間関係を築いていくための手助けになればと願っている。 |
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保育実践研究 (絵本・紙芝居) |
鬢櫛久美子 | 保育の現場では、紙芝居はとてもよく活用されています。誰でも手にとってすぐ使え、子どもの心をひきつける手軽さがあります。なぜでしょう。紙芝居について改めて考えてみませんか。そして、紙芝居の魅力を掘り下げ、知識を深め、紙芝居の活用方法を広げましょう。紙芝居を演じることを通して、保育者の表現力を磨きましょう。紙芝居を作ることで、子ども表現力を引き出し、子ども理解に役立てましょう。 |
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保育実践研究 (絵本・紙芝居) |
高P 慎二 | 本学が開設し、紙芝居に関する情報発信を行っているウェブサイト「紙芝居ネット」の活用法について説明する。具体的には、紙芝居研究家による紙芝居の演じ方講座を視聴し、演じ方のポイントを学び、普段の保育に生かせるものとしたい。また、子どもの手作り紙芝居や、そのコンテストの表彰式について報告し、子どもの想像力の表現手段としての紙芝居の魅力について理解を深めたい。 |
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保育実践研究 (絵本・紙芝居) |
村田 康常 | 「紙芝居を演じる」ということの意味とねらい、実際に演じる際の留意点や技術について学びます。舞台を用いた紙芝居の上演、子どもたちが作った紙芝居の自演などの実践例を題材に、紙芝居を演じる際の留意点や、子どもたちによる自作の紙芝居の上演とその援助のあり方を取り上げます。 |
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保育実践研究 (絵本・紙芝居) |
尾上 明子 | 紙芝居を作るという作業は、大変手間がかかり、また難しいという感覚をお持ちの方が多いかもしれません。しかし、子どもの目線で考えると即興的なもの、素材や形を生かすことができるもの、それによってつぎつぎと新たな発想が生まれるものもあります。今回は、そんな紙芝居作りに挑戦していただき、保育のなかに、ぜひ子どもたちとともに紙芝居を作ることをとり入れていただきたいと思います。 |
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乳児保育士研修 |
乳児保育演習 | 柳 鈴子 | 待機児童数が1200名を超える名古屋市をはじめ多くの自治体で、3歳未満児の定員が拡大されている。膨れ上がった子どもと大人の関係の中で、乳児一人ひとりを大切にするには、どのような知恵と工夫が必要か。小一プロブレムが問題となって久しいが、人間形成の土台となるこの乳児期の育ちを、大人がしっかりと受け止め守っていくための具体的手立てを考えていきたい。 |
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乳児保育の理論 | 福井 聰子 | 保育所は昼間、家庭に替わって長い時間保育を行う場である。子どもが一日二四時間の生活を保育所と家庭が分けもつのである。子どもが健やかに育つ為に家庭との連携・協力が欠かせない。特に乳児保育では生活リズムを整え日々保育所の様子を伝えながら一貫した保育が必須である。しかし昨今親の子育ては多様化し保育所との信頼関係を築いていくのが課題である。その課題について考える。 |
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乳児保育の実践 乳児保育演習 |
木村 和子 | 1. 乳児保育の歴史 2. 年令別発達の特徴と保育、保育実践のあり方について 3. 保育実践記録の検討 4. 発達に見合った環境構成のあり方について 5.
乳児保育をめぐる諸問題について |
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障害児保育士研修 |
障害児保育の実践 | 近藤 直子 | 保育所で障害児を受け止め、園やクラスの子供たちと共に楽しく園生活を送り、力をつけていきうる実践を築くための基本的な視点を学ぶ。@障害児としてではなく、障害のある“当たり前の”子どもとして理解するために発達的な視点をしっかり学ぶ。A年間の見通しをもって保育計画を立てる。B父母と共同して就学を見とおした実践を組み立てる。 の3点を中心に講義を展開する。 |
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障害児保育演習 | 近藤 直子 | 参加者が抱えている実践上の問題を交流し@子どもの“問題”の要因で分析しA取り組みのあり方について交流しB参加者全体に報告し検討するためのグループワークを行う。とり上げる“問題”は生活上の問題、パニック、多動、こだわり、乱暴といった行動上の問題、そして集団指導に関する取り組みを考えている。自らの子ども理解や指導のあり方を見つめ直し整理する機会としたい。 |
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障害児保育の理論 | 近藤 直子 | 障害児保育の基礎知識として、@主な障害の特徴、A保育所に入所するまでに障害児と父母が受ける支援の仕組みとして、@障害の発見とその後のサポート、A保育所就園までに受けることのできる療育について説明する。B保育所の統合保育の仕組みと、保育所が受けることのできる支援及び今後の国の施策動向について学ぶ。これらを通して、保育所の統合保育に関する視野を広げる。 |
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