「好き嫌いの原因と対応方法」  戻る

目次

第1章 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2                        

 【1】研究の目的

第2章 子どもの好き嫌いの現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3                   

 【1】研究方法

  (1)調査対象

  (2)調査実施時期

  (3)配布数・回収数・回収率

  (4)アンケート用紙

 【2】アンケート調査による子どもの好き嫌いの実態

 【3】好き嫌いの現状と原因

  (1)親の影響(岩田昌子、石原洋子、市橋妙子)

   (A)親の食事に対する考え方

    @加工食品 Aしつけ

    B保育園の献立表

    C親が食事を作る際に気を付けていること

    Dテレビ

   (B)過去の経験と好き嫌いについて

   (C)食べず嫌い

    @影響 Aおやつ

 (2)味について(伊藤梢、稲葉千春)

 (3)生活リズム(青山真弓)

第3章 好き嫌いへの対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35

 (1)対応について

 (2)アンケート結果から

 (3)実習で知った対応

 (4)まとめ

第4章 嫌いな食べ物がもたらす影響(大倉峰子)・・・・・・・・・・・・37

 (1)嫌いな食べ物とカウプ指数

 (2)嫌いな食べ物と病気

 (3)嫌いな食べ物と性格

第5章 まとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41

第6章 おわりに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・42

 


第1章 はじめに

【1】研究の目的

 現在、日本の食生活は豊かになったと思う。お金を払えば24時間何でも食べ物が手に入る世の中である。しかし、それに伴い食に対する意識が低下し、食生活が乱れるようになった。それは子どもに多くの影響を与えていると思う。例として、アレルギーの子どもや生活習慣病の子どもが増加していることが挙げられる。私たちは子どもの食生活の中でも身近にある好き嫌いに目を向け、その原因と対応方法を知りたいと思ったのである。

 私たちは今まで付属幼稚園実習、施設実習、保育所実習、教育実習と4回実習をしてきた。子どもの好き嫌いへの対応の仕方をそれらの実習で観察したところ、人によって違っていたことが分かった。例えば、嫌いなものを無理に食べさせることなく「あとこれだけ食べようね」と言葉をかけ励ましたり、時間をかけても全部食べさせたりと様々であった。また、子どもの好き嫌いの原因も親の好き嫌いの影響であったり、子どもによって違うと私たちは考えている。

 したがって私たちは子どもの好き嫌いに向き合ったとき、良い援助ができるようになればと思い今回、半田市児童課と共同でアンケート調査を行うことにしたのである。そしてその結果をもとに、子どもの好き嫌いの現状と原因、対応を知り、食生活について学び考えたいと思うのである。

 

第2章 子どもの好き嫌いの現状

【1】研究方法

  子どもの好き嫌いの現状を知るため、愛知県半田市児童課と共同で半田市の保育園に通う全乳幼児とその家族を対象に食生活を中心としたアンケート調査を行い、1825のサンプルを得ることができた。そのサンプルを「秀吉for Windows」というソフトを使い、集計・分析した。その結果から子どもの好き嫌いの原因、対応方法を知る。

  1.  
  2. 調査対象

     半田市の公立保育園(15カ園)に通う全乳幼児、約2千人。

     

  3. 調査実施時期

     平成10年10月末配布、11月上旬回収。

     

  4. 配布数・回収数・回収率

     次の表はそれぞれの園での配布数、回収数、回収率を計算し表にしたものである。

     

    半田市の保育園児を対象としたアンケートの配布回収状況

                               (実施:平成10年11月)

     

    園 名

     

    配 布 数

     

    回 収 数

     

    回 収 率(%)

     

    岩   滑

     

    8 7

     

    6 8

     

    7 8

     

     

    1 4 3

     

    1 3 9

     

    9 7

     

    板   山

     

    1 0 5

     

    1 0 5

     

    1 0 0

     

    有   脇

     

    9 4

     

    9 4

     

    1 0 0

     

    平   地

     

    1 2 2

     

    1 1 2

     

    9 2

     

    乙   川

     

    2 1 0

     

    1 9 8

     

    9 4

     

    白   山

     

    5 6

     

    5 6

     

    1 0 0

     

     

    2 1 0

     

    1 6 3

     

    7 8

     

    修   農

     

    3 0

     

    3 0

     

    1 0 0

     

    横   川

     

    2 1 1

     

    1 8 6

     

    8 8

     

    高   根

     

    1 5 1

     

    1 3 3

     

    8 8

     

     

     

    1 8 6

     

    1 7 2

     

    9 2

     

    協   和

     

    1 0 0

     

    1 0 0

     

    1 0 0

     

    岩   北

     

    1 0 6

     

    9 1

     

    8 6

     

    清   城

     

    1 8 1

     

    1 7 8

     

    9 8

     

    合   計

     

    1 9 9 2

     

    1 8 2 5

     

    9 2

     

     

  5. アンケート用紙

 次からは、実際に半田市の保育園に配布したアンケート用紙である。アンケートの質問項目は全部で40である。

 

 

 

 

調査のお願い

 

 

 私たちは、将来保母や幼稚園の教諭を目指して、名古屋短期大学保育科で学んでいる学生です。今回、卒業研究のテーマとして子どもの食生活や健康の実態を把握したいと思い半田市役所児童 課と共同で保育園児の食生活を調査させて頂くことになりました。そこで、乳幼児のいらっしゃる保護者の皆様を対象にアンケート調査を実施したいと思います。お忙しい中大変恐縮ですが、趣旨をご理解の上、ご協力頂きます様、お願い致します。

 このアンケートは無記名ですし、すべて統計的に処理しますので、個人にご迷惑がかかることはありません。ありのままにお答え頂く様お願い致します。答えられないところは空白にして頂いて構いません。

 尚、ご記入頂きましたこのアンケートは11月6日(金)までに直接、又はお子様を通して担任の先生までご提出頂ければ幸いです。

                      半田市役所児童課 

                      1998年度名古屋短期大学保育科2年小川ゼミ  

 

 

 

  1.  

     

  2. お子様の生年月日は次のうちいつですか。

     

     

    1.1992(平成4)年4月2日〜1993(平成5)年4月1日 

    2.1993(平成5)年4月2日〜1994(平成6)年4月1日

    3.1994(平成6)年4月2日〜1995(平成7)年4月1日

    4.1995(平成7)年4月2日〜1996(平成8)年4月1日

    5.1996(平成8)年4月2日〜1997(平成9)年4月1日

    6. 1997(平成9)年4月2日〜1998(平成10)年4月1日

    7.1998(平成10)年4月2日以降             

     

     

     

  3. お子様が保育園に入園したのは次のうちいつですか。

     

     

       1.年長児(5歳児)

       2.年中児(4歳児)         

       3.年少児(3歳児)

       4.2歳児

           5.1歳児     

       6.0歳児    

     

     

  4. お子様が通園している保育園名を教えて下さい。

 

  •   1.岩滑保育園  2.葵保育園  3.板山保育園 
  •    4.有脇保育園  5.平地保育園 6.乙川保育園 

       7.白山保育園  8.東保育園  9.修農保育園 

       10 .横川保育園  11.高根保育園  12.花園第二保育園 

       13.協和保育園  14.岩滑北保育園  15.清城保育園 

     

     【4】ふだんの登園時間、降園時間を教えて下さい。

     

     

       @登園時間   1.7:30〜8:00  2.8:00〜8:30  3.8:30〜9:00                              

               4.9:00以降 

       A降園時間   5.3:30〜4:00  6.4:00〜4:30  7.4:30〜5:00

     

               8.5:00〜5:30  9.5;30〜6:00  

              

     【5】お子様の性別は、どちらですか。

     

     

         1.男        2.女

     

     

     【6】お子様と同居していらっしゃる方に○を付けて下さい。 

     

     

     



        1.祖父     2.祖母         3.祖父    4.祖母       

     


                               

     



           5.父                   6.母                      

               

                      本人(お子さま) 

     

     【7】お子様は何人兄弟(姉妹)の何番目ですか。

     

     

         (  )人兄弟の(  )番目

     

     

     【8】家族の年齢を教えて下さい。 

     

     

  •   父  (   )歳   母 (   )歳   

     兄・姉 (   ) 歳  弟・妹(   )歳 

  •       祖父 (   )歳  祖母 (   )歳 

     

     【9】お子様の身長・体重を書いて下さい。    

     

        (記入例:100、0センチメートル   18、0キログラム)

        

          身長(   、  )センチメートル 

          体重(   、  )キログラム                     

                                       

     【10】お子様に当てはまる性格全てに○を付けて下さい。   

     

       

       1.あきっぽい 2.短気  3.落ち着きがない 4.明るい                               

       5.落ち着きがある 6.活発 7.神経質 8.好奇心旺盛

       9.我慢強い 10.おとなしい 11.怖がり 12.その他(      )                             

                                                                     

    【11】お子様は習い事をしていますか。        

     

      

          1. は い    2. いいえ        

      

        はいと答えられた方にお聞きします。   

        お子さんは何種類・週に何回通っていますか。    

       

         (  )種類   週に(  )回通っている。

     

    【12】お子様の身体の状態について当てはまる症状には○、医師から診断され

     

    た事のある症状には◎を付けて下さい。(当てはまるもの全てに○、又は

     

    ◎をつけてください。 アレルギーのある方はどのような症状かもお書き下

     

    さい。 )

     

     

     

                1.虫歯 2.肥満 3.やせすぎ 4.糖尿病 5.高血圧 6.低血圧

      7.貧血 8.コレステロールが高い 9.骨折したことがある

    10.風邪をひきやすい 11.発熱しやすい 12.疲れやすい

    13.視力の低下 14.鼻血がよく出る 15.噛むことが下手

    16.心因・ストレス 17.心臓病 18.動脈硬化 19.高脂血圧

    20.痛風 21.脂肪汗 22.呼吸器障害 23.骨・関節障害

    24.過食症 25.拒食症 26.好き嫌いが多い 27.小食

    28.便秘気味 29.下痢しやすい 30.腎臓病

    31.アレルギー( )

    32.その他 ( )

     

    【13】お母様のお仕事を伺います。当てはまるもの全てに○を付けて下さい。

     

     

  • 1.専業主婦
  •  

    2.パート・アルバイト

    3.自営業 (手伝いを含む) 

     

    4.公務員・会社員(正社員)

     

    5.内職

    6.その他 ( )  

     

     

    【14】お子様とよく一緒に食事をされる方はどなたですか。当てはまる数字を全て書いて下さ

        い。

                              

        1.父  2.母  3.兄  4.弟  5.姉 

        6.妹  7.祖父  8.祖母  9.その他(    )

          朝食【                】

          夕食【                】

     

    【15】食事のとき(夕食)テレビをつけていますか。   

        

        1. は い 2. ときどき  3. いいえ

     

        @はい、ときどきと答えた方にお聞きしますが、そのときの様子はどうですか。

         

         1.テレビに集中してしまう。

         2.テレビの内容についての会話がある。 

         3.その他の会話がある。 

         4.会話があまりない

         5.その他(               ) 

     

        Aいいえと答えた方にお聞きします。そのとき会話はありますか。

     

         1.ある

         2.少ないがある

         3.食事に集中するためあまりない

     

     

     

    【16】お子様が食事を終えるときどのような状況にありますか。

     

         1.全員で待っている  

         2.家族のだれかが待っている

         3.一人で食べさせる

     

     

    【17】食事のときのしつけ(箸の持ち方等)は、どうしていますか。

     

     

         1.厳しくする 2.直るまでしつこく言う 3.全く気にしない

         4.気になったときは言う 5.その他(           )

     

     

    【18】加工食品(シューマイ、ギョーザ、ハンバーグ、ピラフなどのメニューとして)

        をよく使いますか。

     

     

    1.よく使う 2. 時々使う 3. 使わない

     

     

    【19】1,2を答えた方にお聞きしますが、どのような理由で加工食品を使いますか。

    当てはまるもの全てに○を付けて下さい。

     

     

    1.時間の短縮 2 .簡単 3.見栄えがよい 4.味がよい 5.保存性がよい

     

    6.持ち運びが便利 7.その他( )

     

     

    【20】食事を作る際に気を付けていることはありますか。

     

    当てはまるもの全てに○を付けて下さい。

    1.  

       

    2. カロリー(栄養とは別) 2.栄養 3.衛生 4.品数 5.材料
  •  

    6.見栄え 7.その他( )

     

  •  

    【21】保育園の献立表は見て夕食を作るときの参考にしますか。

     

     

    1.する 2.ときどきする    3.しない

     

     

    【22】食生活について何か気を付けていることはありますか。

     

       〔 〕

     

     

     

     

    【23】お子様の朝食、夕食時の様子を伺います。当てはまる数字を全て書いてく

     

    ださい。

     

     

      1.食べるのが早い。

  •  

    2.食べるのがゆっくりである。

    3.もりもり食べる。

    4.食べたくはないが全部食べる。

  •  

     5.あまり食べない。

  • 6.食べない。

    7.毎日、だいたい同じ量を食べる。

    8.毎日、食べる量に差がある。

     

    朝食[ ]

  •  

    夕食[ ]

     

     

    【24】お子様が食事をする時刻は決まっていますか。

     

     

    1.  
    2. 決まっている。

       

    3. 決めてはいないが、だいたい同時刻になる。

       

    4. いつもバラバラである。

       

       

    5. バラバラではあるが、気にはしている。

     

     

    【25】それはだいたい何時ごろですか。朝食と夕食の時間のところに線を引いてくだ

  • さい。

    <記入例> 朝食を午前8時から8時30分で摂り、

     

    夕食を午後6時から7時にかけて摂った場合。

  •  

      6 7 8 9 10 11 12  1 2 3 4   5 6 7 8 9 10

    午前 午後

     

     

    <回答欄>

  •  

     6 7 8 9 10 11 12  1 2 3 4  5 6 7 8 9 10

    午前 午後

  •  

    【26】お子さんの就寝時刻、起床時刻は何時ですか。記入例にならって、睡眠時間に

     

    線を引いて下さい。

     

        <記入例> 午後8時に就寝し、午前7時に起床した場合。

     

     

     5 6 7 8  9 10 11 12   1 2 3 4 5 6 7 8 9

    午後 午前

     

     

    <回答欄>

     

          

     

    5 6  7 8 9 10 11 12   1 2 3   4 5 6 7 8 9

    午後   午前

     

     

    【27】家庭で食べるおやつは市販品ですか、手作りですか。その割合で一番近いものを

        一つお答え下さい。  

     

    1.  
    2. 家庭でおやつは食べない

       

    3. ほとんど市販品

       

    4. 週に1〜2回は手作り

       

    5. 週に3〜4回は手作り

       

    6. 週に5〜6回は手作り

       

    7. ほとんど手作り

     

     

     

    【28】お子様が昨日食べたおやつは何ですか。当てはまるもの全てに○を付けて下さい。

     

     

    1.  
    2. チョコレート 2.スナック菓子 3.せんべい・あられ 4.飴・キャラメル 
  • 5.グミ 6.ガム 7.アイスクリーム 8.ドーナツ・ケーキなどの洋菓子
  • 9.ようかん・まんじゅうなどの和菓子 10.ゼリー・プリン・ヨーグルト 

     11.ラーメン・うどん 12.パン 13.果物 14.いも 

     15.その他(                )

     

     

  • 【29】お子様に与えるおやつの量はどのくらいですか。一つお答え下さい

     

     

  • 1.お子様が満足するまで与える
    1.  
    2. お母様が与える量を決める

       

    3. その他( )

     

     

    【30】夕食の前のおやつが夕食に影響することはありますか。一つお答え下さい。 

     

    1.  

       

    2. よくある

       

    3. たまにある

       

    4. ほとんどない

     

     

    【31】保育園でおやつを食べた日、家庭でもおやつを食べますか。一つお答え下さい。

     

    1.  

       

    2. よく食べる

       

    3. たまに食べる

       

    4. 食べない

     

    4. その他( )

     

     

    【32】お子様の嫌いな食べ物はありますか?あれば次の食品のうち「全く食べない

        ものに×」「嫌いではあるが少しは食べるものに○」を付けて下さい。(あては

        まるもの全てに×又は○を付けて下さい。)

     

       

    1.  
    2. ピーマン 2.にんじん 3.玉ねぎ 4.トマト 5.ほうれん草 

       

    3. きゅうり 7.なす 8.グリンピース 9.鳥肉 10.豚肉 11.牛肉 
  • 12.レバー 13.赤身の魚 14.白身の魚 15.貝類 16.牛乳 17.チーズ 

    18.キノコ類 19.卵 20.豆類

  •     21.その他で全く食べない物(                     )

        22.その他で嫌いではあるが少しは食べる物(              )  

     

     

    【33】お父様の嫌いな食べ物はありますか?当てはまるもの全てに○を付けて下さい。

           

    1.  
    2. ピーマン 2.にんじん 3.玉ねぎ 4.トマト 5.ほうれん草 
  •  6.きゅうり 7.なす 8.グリンピース 9.鳥肉 10.豚肉 

     11.牛肉 12.レバー 13.赤身の魚 14.白身の魚 15.貝類 16.牛乳 

     17.チーズ 18.キノコ類 19.卵 20.豆類

  •     21.その他(                            )

     

     

    【34】お母様の嫌いな食べ物はありますか?当てはまるもの全てに○を付けて下さい。

     

       

    1.  
    2. ピーマン 2.にんじん 3.玉ねぎ 4.トマト 5.ほうれん草 
  •  6.きゅうり 7.なす 8.グリンピース 9.鳥肉 10.豚肉 

     11.牛肉 12.レバー 13.赤身の魚 14.白身の魚 15.貝類 16.牛乳 

     17.チーズ 18.キノコ類 19.卵 20.豆類

  •     21.その他(                            )

     

    【35】お母様又はお父様の嫌いな食べ物を食事に出しますか?一つお答え下さい。 

     

       

        1.よく出す  2.時々出す  3.全く出さない

     

     

    【36】【35】で「よく出す」「時々出す」と答えた方にお聞きします。嫌いなものを食事に

         出したときにどうしますか?当てはまるものに○を付けて下さい。

     

        

        1.おいしそうな顔をして食べるようにしている

        2.まずそうな顔をして食べる

        3.少しだけでも食べるようにしている

        4.全く食べない

        5.その他(                          )

     

     

    【37】お子様の嫌いな食べ物を食事に出しますか?一つお答え下さい。

     

       

        1.よく出す  2.時々出す  3.全く出さない

     

     

    【38】嫌いな食べ物を食べさせるときにどのような対応をしますか?当てはまるもの

        全てに○を付けて下さい。

     

       

        1.味付けを工夫する  2.細かく切る  3.好きなものに混ぜる

        4.親が食べて見せる(見本を見せる)  5.無理に食べさせる

        6.言葉をかけて励ます  7.特にしない

        8.その他(                          )

     

     

    【39】好き嫌いを作らないための対策をしていますか?あればどのような対策をしてい

        るか具体的に教えて下さい。

     

       (             )

     

     

    【40】お子様の好き嫌いの原因として思い当たることはありますか?もしあれば具体的

        に書いて下さい。

     

       (             ) 

     

                                    

     

    【2】アンケート調査に見る子どもの好き嫌いの実態

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     上のグラフは、子どもが全く食べられないものを、下のグラフは嫌いだが少しは食べられるものを示している。全く嫌いなものではレバーが、嫌いだが少しは食べられるものではピーマンが1位になっている。ここで気がつくことは、レバーもピーマンももう片方のグラフでは上位3位に入っていないことである。

     

     

    全く食べられない

     

    少しは食べられる

     

    レバー

     

    51.2%

     

    22.0%

     

    ピーマン

     

    24.8%

     

    47.0%

     

    これは上の2つのグラフからレバーとピーマンだけ取りだしたものである。レバーを嫌いな子どもは全く食べることができない子どもが多いのが特徴である。しかしピーマンを嫌いな子どもは嫌いだが全く食べられないわけではなく、少しは何らかの形で食べられることが特徴である。ここに、レバー嫌いとピーマン嫌いの違いがある。

     このことから同じ嫌いなものでもレバーとピーマンでは嫌いな原因が違う可能性があるのではないかと考える。また、レバーよりピーマンの方が少しでも口に入れることができる分だけ好き嫌いが治りやすいのではないかと考える。

     また他の嫌いなもの上位は、なす・トマト・ホウレン草等の野菜が多い。野菜の他ではグリンピースやキノコ類などもあがってはいるが、レバーを除けばやはり野菜が目立つ。

     アンケートを集計して感じたことは、好き嫌いはしつけ、味、生活習慣、性別などによって変わるということである。例えば、男女でも差があることが次のグラフで分かる。

                                                

                                  

     

     

     

     

     

     

     このグラフは全く食べられないもので1位だったレバーを男女別で表したものである。少しではあるが女の方がレバー嫌いは多い。これは子どもの親にもいえる。父親よりも母親の方がレバーを食べられないことが分かっている。レバーに関していえばこの結果は大人になるとさらに広がる。このように考えると好き嫌いには様々な要因があるのではないかと考えられる。このように私たちがアンケートから気づいた好き嫌いの要因をグラフと文でこれから書いていきたいと思う。

     

    【3】好き嫌いの現状と原因

     子どもの好き嫌いの原因として思い当たること

     

     

     

     

     

     

     

     

     このグラフは、子どもの好き嫌いの原因として気になることを答えてもらった中で、○○の影響と答えたものが多く様々な種類があったため、それだけ取り上げてグラフにした。このグラフから影響という点では、子どもの好き嫌いの原因として、親の影響と答えた人が一番多いといえる。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     また全体を見ても、影響と答えた人が一番多く、次に親、経験、味と続く。このことから、私たちは、好き嫌いの原因を「親の影響(親の食事に対する考え、食べず嫌い、経験)」「味」「生活リズム」に分けて、深く考えてみた。

     

    (1)親の影響

     親がどのように子どもの食事のことを考えているか。親は子どもの好き嫌いのことを考えて食事を作っているのか。アンケートの結果から、考えてみたい。

     

     父・母の嫌いなものを食事に出すか

     

     

     

     

     

     

     子どもの嫌いなものを食事に出すか

     

     

     

     

     

     

     

     この2つのグラフは上のグラフが親の、下のグラフが子どもの嫌いなものを食事に出すかどうかを答えてもらったものである。この2つのグラフを比べると、「全く出さない」の項目で、親の場合は15.0%なのに対して、子どもは2.2%である。このことから親の嫌いなものに比べて子どもの嫌いなものは食事に出されていることが分かる。これは、親が子どもに嫌いなものでも食べられるようになってほしいという願いがあるからだろうか。それとも単に子どもは嫌いでも料理する親が好きであるからだろうか。もし後者なら親の嫌いなものを全く出さないのが多いのも納得できる。しかし、それでは食事に出る数が減っていき、「食べず嫌い」または、「親の影響による好き嫌い」の原因になるのではないだろうか。

     そこで、次のグラフは親が自分の嫌いなものをどのようにして食べるかを答えてもらった結果である。

     

     

     

     

     

     

     このグラフを見ると、「少しだけでも食べる」が1位だが、注目したいのは2位の「全く食べない」である。前に「親の嫌いなものを食事に出すか」という質問で85%が「出す」と答えているが、上の表ではその中で23.7%が食事に出しても食べないと答えている。親が嫌いなものを残しているのを見て、子どもはどう思うのだろうか。はじめから食事に出さないのは、「食べず嫌い」になる可能性がある。しかし親が食事に出された自分の嫌いなものに全く手を出さないのを見た子どもは、親のまねをして、またはこれはおいしいものではないという先入観がはたらいて、その食べ物を食べなくなる可能性がある。これは「親の影響」ではないだろうか。 

     次に「親の影響」の中で、親の食事に対する考え方・経験・食べず嫌いに分けて考察する。

    (A)親の食事に対する考え方 

     次は食事に対して親がどの程度、関心を持っているかを知るために、行ったアンケート項目の集計結果である。

    @加工食品

     まずは、加工食品の使用について、答えてもらったものである。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    上のグラフが「加工食品をよく使うか」であり、下のグラフが「どのような理由で加工食品を使うか」という質問である。加工食品は、時間の短縮・簡単・保存性がよい、など多くの利点があり昔に比べて最近広く使われるようになってきた。時間の短縮という点では、働く親にとって、とても便利なものである。しかし、時間が短縮できる反面、料理に子どもを参加させるということが難しくなったのではないか。料理に子どもを参加させるというのは、嫌いなものを食べさせるという点でも、有効な手段である。子ども自身、自分で作ったという実感から喜びが生まれ「食べてみよう」と思うかもしれない。「嫌いなものでも保育園では食べる」という子どもも少なからずいるので、子どもにとって食べる環境は好き嫌いに影響するといえるのではないか。

     またその他の具体的な記述では、「子どもが食べたがるから」という答えも多かった。これは、ファーストフードやコンビニの食べ物に慣れてしまった結果ではないだろうか。栄養の偏りの面でもこのことは、あまり良いこととはいえない。

     

    Aしつけ

     

     

     

     

     

     

     このグラフは「食事の時のしつけ(箸の持ち方等)は、どうしているか」という項目である。この項目の答えは、( )で箸の持ち方等と入れてしまったため集計の結果は「箸の持ち方のしつけ」の結果になってしまったように思う。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     このグラフは、先ほどの「食事の時のしつけ(箸の持ち方等)はどうされているか。」の項目と上が「おやつの量の決め方」、下が「おやつが夕食に影響することがあるか」をクロスさせたものである。このグラフを見ると、「しつけを厳しくする」または「直るまでしつこく言う」親は、「お母様が与える量を決める」の項目が多く「全く気にしない」親は「お子さまが満足するまで与える」が多いことが分かる。

     また下のグラフからは、「全く気にしない」親のほうが、「厳しくする」親より、おやつが夕食に影響することが分かる。おやつの量が多すぎて夕食がとられなくなることは、良いことではないが、だからといってしつけは厳しくした方がいいともいえない。なぜなら、下のグラフで「よくある」が一番少ないのはその他を除いては「気になったときは言う」だからである。

     

    B保育園の献立表

     

     

     

     

     

     

     このグラフは「夕食を作るとき保育園の献立表を参考にするかどうか」という項目である。保育園の献立表は栄養バランスや品数の点でも優れているので、参考にするのは良い。また、子どもがその日何を食べたか分かるので、夕食の献立を決める時子どもに今日の給食の内容を聞く暇のない親には、都合が良い。全く参考にしない場合、子どもとのコミュニケーションがとれていれば良いが、そうでないと昼食と夕食の献立が同じになってしまい、食欲の減少の原因になりかねない。そうすると、嫌いなものはますます食べなくなる可能性がある。

     次の2つのグラフは、上の「保育園の献立表を参考にするか」と「レバーの好き嫌い」「ピーマンの好き嫌い」をクロス集計したものである。この集計結果から、保育園の献立表を参考にした方が、レバー・ピーマンを嫌いな子どもが少ないといえる。特にレバーは「する」と「しない」では6%も違う。レバーは見た目、食感、臭いと嫌いになりやすい要素が多い。しかし保育園の献立表を参考にすると、子どもの食べやすい調理の仕方が分かり、好き嫌いを無くす手段としては有効になっているのではないか。実際に実習で給食を2週間食べたが、野菜はだいたい煮てやわらかいか、細かく調理してありまたそうでなくても甘い味付けになっていたりして、とても食べやすい。私自身嫌いなものもほとんど気にならなかった。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    C親が食事を作る際に気を付けていること

     

     

     

     

     

     

     

     

     このグラフは親が食事を作る際に気を付けていることを示したものである。栄養面で気を付けている親が一番多い。次に、材料・品数・衛生、と続き親がいかに健康に気を付けているかが分かる。また、「食生活で何か気を付けていますか」という自由回答の項目では、次のような結果になった。

     

     

     

     

     

     

     

     バランスという項目には「栄養バランス」や「バランスのとれた食事」なども含まれている。魚の項目は「肉とのバランス」など、また肉の項目は「肉を控える」などである。おやつの項目は「与えすぎて夕食に影響するのを防ぐ」や、「おやつを与える時間」などである。30品目という項目は「1日30品目以上食べる」ということで、5位の「品数」とほぼ同じ意味である。また「野菜」を気にしている親も多い。単に「野菜を取る」、から「野菜・肉・魚のバランス」「野菜料理を作る」「無農薬野菜」「生野菜を摂る」など答えは様々だったが、多かった。これは、野菜が私たちにとって生きていくためにいかに必要であるか、認識されているということである。また、野菜嫌いの子どもが多いので、親が意識して食べさせようとするのだろう。

     

     Dテレビ

     次は夕食の時テレビをつけているか、またそのときの様子を答えてもらった。

     

     

     

    見て分かる通り約80%が「はい」または「ときどき」であり多くの家庭で夕食の時テレビがついていることが分かる。現代の家庭では、テレビのない家庭はほとんどといって良い程なく、身近なものである。しかしテレビを見ながら食事というのは良いことなのであろうか。

     次の2つのグラフは、上のグラフが「はい」、「ときどき」と答えた方にそのときの様子を聞き、下のグラフは「いいえ」と答えた方にそのときの会話について聞いたものである(上のグラフのみ複数回答)。上のグラフから約半数がテレビに集中していることが分かる。テレビを見ながら食事をするというのは、「ながら食い」であり、ただでさえ食事に集中させることが難しい乳幼児には良くないのではないか。特に低年齢ほどテレビを見ることと食事をすることを同時に進めるのは難しい。そうなると、だらだら食べることで食事時間が長くなったりする。また、会話が少なくなるのも問題である。しかし、下の表からは、テレビを見ずに食事をすると81.2%が会話はあると答えられている。やはり食事中はテレビを見ないほうが望ましい。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     別のアンケート項目で「嫌いなものを食べさせるときどのような対応をしますか」というのがあるが、その1位が「言葉をかけて励ます」である。テレビに集中してしまっている子どもに、言葉をかけて励まして、果たしてそれで効果があるであろうか。やはり食事中はテレビをつけずに、だんらんの場とした方が良いと考える。また仕事などで忙しく一緒に食事ができなくても十分会話をし、コミュニケーションをとってほしい。

     

     以上が今回行ったアンケートの「親の食事に対する考え方」に関係する項目をに関する結果である。こうしてみると、子どもの好き嫌いに親が影響を与えるのは当然である、ということが分かる。子どもが一番近くにいる親の影響を受けないわけがないのである。これは、単に、親の嫌いなものは子どもも嫌いになるという意味だけでなく、もっと幅広い意味でである。例外はあるが、子どもの食事の多くは親が作り、しつけも親がする。もっといえば、子どもは親が育てているのだし、子どものいろいろな場面で親が影響を与えている。好き嫌いにも何らかの形で、親が影響を与えているのではないか。

     

    (B)過去の経験と好き嫌いについて 

    下図は子どもの好き嫌いの原因として思い当たることについて尋ねた項目の中で、食事をしたときの経験についての回答と思われるものをグラフにしたものである。                                                             

                                                                                     

                                                                                       

                                                                                     

                                                                                    

                                                                                                                                                                                                                                              

     

  •                                       

                                            

                                           

                                                                                  

  •  このグラフから分かるように味が第1位、次いで離乳期にいろんな食材を用いなかった、食感、食べた時の不快感、食卓にあまり多くの食材を用いない、食材のにおい、と続いている。

     このように一言で経験といっても、その食品を食べたときの不快な体験の記憶であったり、食卓にあまり出さない、いわゆる食経験の不足であったり、その子の食材そのものに対する感情であったりしていることが分かる。

     この中で、味、食感、不快感、苦みなどは、その時の調理法がその子の嗜好に合う形ではなかったということが考えられる。このようなことから、子どもの好き嫌いの原因には食品そのものの味はもちろんだが、それとともに乳幼児期から食品に対してどれだけ慣れ親しんできたかということも大切であるように思われる。 

     また、調理法以外で気になるのが食経験自体の不足である。ここでいう食経験とは、いろいろな食材や食品を口にする機会が少ない場合のことである。

     

     

     

     

     

     

  •                                                                               

     

  •  

     前ページのグラフは、「食事の際に子どもの嫌いな食べ物を食事に出す割合」と、「父・母の嫌いな食べ物を食事に出す割合」との関係を表したグラフである。このグラフからは、親の嫌いな食べ物と子どもの嫌いな食べ物との関係は分からないが、親自身が嫌いな食べ物を食卓に出す割合が多い家庭では、子どもの嫌いな食べ物を食卓に出す割合も多く、親自身が嫌いな食べ物を食卓に出す割合が少ない家庭では、子どもの嫌いな食べ物を食卓に出す割合も少ないことが分かる。これは、親の嫌いな食べ物をよく出す家庭では親子の好き嫌いによって子どもの食経験に影響することはあまりないが、親の嫌いな食べ物を全く出さない家庭では子どもの嫌いな食べ物を出す機会も減っているため、それだけ食経験が減少することになる。                                  

  •                                                                    

                                                                         

                                                                              

                                                                              

     

     

     

     

     

     

             

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

  •  上のグラフは、「子どもの嫌いな食べ物」と「それを食事に出す割合」との関係を、「父・母の嫌いな食べ物を食事に出す割合」別に表したものである。この図から分かるように、父・母の嫌いな食べ物も子どもの嫌いな食べ物も食事に全く出さない家庭の子どもに、嫌いな食べ物が若干多い。これは、食べず嫌いや一度嫌いといった食品は二度と食卓に出さないことなどからくる食経験の不足が原因となっていると考えられる。また一方で、父・母の嫌いな食べ物も子どもの嫌いな食べ物も食事に出す割合が多い家庭でも、子どもの嫌いな食べ物の量が多いのはなぜだろうか。

  •   
  •  下のグラフは親自身が嫌いな食べ物を食卓に出すとき親がどのように食べるか」という項目と「子どもの嫌いな食べ物を食べさせるときの対応の仕方」を、父・母が嫌いな食べ物を食卓に「よく出す」ものと「全く出さない」もので表したものである。

  •  

     

     

     

     

     

                                                           

     

                    

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

  •  このグラフを見ると、父・母の嫌いな食べ物を食事に出す割合が大きい方が、親自身が嫌いな食べ物を食事に出したとき「全く食べない」という回答数が多いことが分かる。また、「おいしそうな顔をして食べる」という回答が、父・母の嫌いな食べ物を食事に出す割合が「よく出す」場合に比べ、「全く出さない」場合の方が増えていることが分かる。また、親自身が嫌いな食べものを食事に出すときどう食べるかという項目で、「全く食べない」という回答が、父・母の嫌いな食べ物を食事に出す割合が「よく出す」場合に比べ、「時々出す」場合の方が若干多いことが分かる。これは、たとえ親自身が嫌いな食べ物を食事に出したからといって必ずしも口にするわけではなく、むしろ嫌いな食べ物を食卓に出す割合が少ない方がおいしそうに食べて見せているということになる。

     これは、子どもに親自身の好き嫌いが影響しないようにと思って食卓には出すものの、やはり嫌いなものであるため、どうしても口にするのは少しためらってしまうものである。そのため、食事によく出していると、あまり食べなくても気にはならなくなるが、食事に出す回数が少ないと、その時その時、食べなくてはと気を使うのではと考えられる。                         

     これらの結果から分かるように、ただ、いろいろな食品を食べさせて食経験を増やすことだけを考えていては逆に好き嫌いを作ることもあるのである。また、親自身に好き嫌いが多いから子どもに好き嫌いが多いのではなく、親が自分の嫌いな食べ物を食べるときに作り出される雰囲気を子どもがどう感じるか、そして、その時の記憶(経験)が好き嫌いに深く関係していると考えられる。

  •  
  • (C)食べず嫌い

    @影響         

    アンケートで子どもの好き嫌いの原因として、思い当たることを挙げてもらった結果、食べず嫌いは4位であった。食べず嫌いといっても幅は広く、その食べず嫌いの原因を集計したのが下のグラフである。親の影響だと答えた親が一番多く、親・友達・兄弟・テレビ・保育園の影響、と子どもが受ける「影響」としてまとめると全体の半分以上が何かの「影響」であると答えている。                                                                    

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

                                                 

                                           

                                   アンケートで、親

                                   が自分の嫌いなも

                                   のを出すときどう

                                   対応するかを集計

                                   したのが左のグラ

                                   フである。全く食 

                                   べないと答えた親

                                   が2番目に多かっ

                                   た。このことから、

                                   子どもたちは親が

                                   食べないのを見て

                                   これはおいしくな

    いものだと思い込んでしまい食べず嫌いになると考えられる。それどころか、親の嫌いなものは食卓に全く出さないと答えた家庭もあった。友達・兄弟・テレビ・保育園の場合も同じで、友達が嫌いと言った・テレビのキャラクターがこれはおいしくないと言っていたから食べなくなったという答えもあった。子どもは周りの環境をそのまま受け入れるので、その周りが与える環境が好き嫌いに大きく関係してくることが分かる。こうした影響からきている食べず嫌いに関しては、親が注意して食卓に出していき食経験をさせることが必要である。 

    Aおやつ

    好き嫌いの原因として、おやつと答えた親が0.7%いた。アンケートからおやつに関しての結果を見てみようと思う。               

                                   この左上のグラフ 

                                   は夕食前のおやつ

                                   が夕食に影響する

                                   ことがあるかどう                                                        

                                   か聞いたものであ

     

    る。たまにあると

                                   答えた親が一番多

                                   く、よくあると答

                                   えている親は一番

                                   少なかった。

                                    よくあると答え   

                                   た家庭に注目して     

                                   左下のグラフを見

                                   ると、「おやつの

                                   量を子どもが満足        

                                   するまで与えると

                                   答えた家庭」では、         

                                   「おやつが夕食に    

                                   影響することがよくある」と答えている割合が多い。子どもが満足するまでおやつを与えていれば、夕食をとることが出来なくなって当然である。 夕食をとることが出来なくなると、それだけ子どもの食経験が少なくなり色々な味を覚えることが出来なくなってしまう。おやつの食べ過ぎが好き嫌いと直接関係しているわけではないが、おやつの量は親がある程度決めて与える必要があるのではないか。次に夕食前のおやつが夕食に影響するかどうかと、子どもの栄養状態との関係を見てみたいと思う。

     

     

                                                            

                                                                                   

                                                 

                                                  

                                                  

                                      

                                     

                                    

                                      

                                                

                                                   

                                                

                                            

     

     

     

                                              

                                                  

    上の2つのグラフで、上の方のグラフを見て注目したいのは「おやつが夕食に影響することがほとんどないと答えた家庭」の子どもの状態である。ほとんどないと答えた家庭の子どもは太りぎみである割合が高い。これはなぜだろうか。夕食前のおやつが夕食に影響することはほとんどないと思っている親は、夕食前のおやつについて考え直す必要があると思われる。下のグラフでは、おやつの量の決め方と子どもの栄養状態との関係を表している。おやつを子どもが満足するまで与えると答えた家庭の子ども太り気味である割合が高いことが分かる。この2つのグラフからおやつが夕食には影響せず、おやつは子どもが満足するまで与えていると答えている家庭の子どもは、太り気味の傾向にあることが分かった。アンケートの中で、「医師から診断されたことのある症状について尋ねたところ、肥満と答えた回答が全体の0.3%あった。おやつの食べ過ぎが全てこうした症状の原因であるとはいえないが、原因の一つであることは確かである。このことからも、おやつの量は親が管理しておく必要があると思われる。子どもの欲求のままにおやつを与えていれば、健康状態は悪くなる一方であり、食べず嫌いの原因の一つにも挙げられた「わがまま」もなくならないだろう。

     @Aから子どもは周りの影響をそのまま自分のものとしていることが分かった。好きになるのも嫌いになるのも周りの環境が与える影響がとても大きい。環境を作っていくのは親であり、食べず嫌いを作るのも治すのも親にかかっていると思われる。                                                                                                                                 

     

    (2)味について

     人間は生きるために食べ物を摂取する。そして味を感じることにより味わうことや食べることの楽しさを感じることができる。その味は、味覚による判断、食品の性質(味・香り・外観・濃度など)、生理状態(健康状態・空腹状態・口の中の状態・アレルギー)、心理状態(喜怒哀楽・ストレス・食事環境・食べさせ方・盛りつけ)、知識・経験(食情報・食習慣・食文化・過去の体験や経験)に影響されることによって多様に感じられものである。

     味覚には塩味、甘味、酸味、苦味、旨味の5原味がある。塩味は、NaCl(塩化ナトリウム)のNa (ナトリウムイオン)の味で、人間には必要な無機質である。甘味は、糖質であり、本能的に好む味である。特に子どもは砂糖(シュークロース)を好むので、エネルギーである糖を過剰にとってしまうと肥満や糖尿病の原因となる。また甘味は、他の味をかくす作用があるため、本来の味を経験することができず、味覚の発達を妨げてしまうことがある。酸味は酸であり、腐敗したものの味なので、これを口にすると本能的には不愉快な感情を起こす。そのためこれが大量に摂取されないよう調節されるのである。したがって食経験を積み重ねてきた思春期頃から不快感なく食べることができる。また酸味が「おいしい」と思えるようになれば、食事の幅が広がるのである。なぜならば酸味の食物の種類は、たくさんあるからである。苦味も毒物の味なので酸味と同様に好まない味である。したがって苦味も食経験が必要になってくる。旨味は核酸とアミノ酸で、タンパク質の存在を示す味であると考えられ、本能的に好む味である。だが旨味だけではおいしいと感じられないので、塩味を加えると旨味が増す。これらの5原味が複雑に絡み合って、食べ物の複雑な味が構成される。

     味覚の受容器は、味蕾にある。「味蕾は味細胞とそれを取り囲む支持細胞からなり、開口している。基底部には、脳神経がある味覚神経がシナプスをつくっており、その興奮は延髄をへて大脳に伝えられ 。」味蕾は、舌の先、上あご、ほほの内側の順に多くあり、味蕾が多くあるほど味には敏感である。だが味蕾の数は年齢に関係しており、成人の舌には約10,000個の味蕾があるのに対し、老人では味蕾の数が減少するのである。

    表1 1個の有郭乳頭中の味蕾の数(Arey et al.:1935)

     

    年     齢

     

     

    0〜11ヶ月

     

    241

     

    1〜 3歳

     

    242

     

    4〜20歳

     

    252

     

    30〜45歳

     

    200

     

    50〜70歳

     

    214

     

    74〜85歳

     

    88

     

                  (食欲の科学 河村 洋二郎 1972年9月1日 医歯薬出版株式会社 P.45)                           

     上の表を見ると老人になると味蕾の数が減少すること以外に、胎生数ヶ月でも味蕾が多く存在することがわかる。10ヶ月の胎児は、味覚神経線維の支配が出来上がるため、新生児でも塩味、甘味、酸味、苦味、旨味の識別はできるのである。だが前述したように、酸味と苦味については、食経験が少ない乳幼児には毒物や腐敗物であると判断し拒否してしまうのである。このことを表しているのが下のグラフである。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     これは今回のアンケートで、嫌いな食べ物の上位にあったピーマンについて食べるか食べないかを年齢別に示したものです。このグラフから、1歳児から5歳児にかけてピーマン嫌いの割合が9.5%減少していることがわかる。ピーマンというのは苦味を伴う味である。そのため、食経験の少ない乳幼児は、ピーマンの苦味を毒物と判断してしまい、苦味を避ける本能が働くのである。食経験をたくさん積み、学習することで、子どもの脳は苦い味を安全か危険か認識できるようになるのである。したがって、食経験の少ない乳幼児ほど、ピーマンを嫌うということがこのグラフの結果に表されている。

     このように味覚というのは、食べ物の質を分別する機能をもっている。食べ物を口に入れ、その味が大脳皮質の味覚野に伝わるまでの流れは誰もが共通しているが、人によっておいしいと思うかまずいと思うかを判断するのは嗜好である。嗜好というのは、味覚を中心とした味の評価とその好みのことで、3〜4歳に確立される。アンケートの中でも、好き嫌いの原因に見た目や香り、食感など食品の性質と過去の体験、周りの影響が多くあげられていた。このように見てみると、味覚と嗜好というのは好き嫌いに深く関わっていることがわかる。

     

    (3)生活リズム

    子どもの習い事の有無

     

     

     

     

     

     

     子どもに習い事をさせていますかという質問に対して、このグラフで分かるように全体の約70%の人は、いいえと回答しているが、約30%の人は、はいと回答している。   週に1〜2回で1〜2種類の習い事をしている子どもが多い。

     

    習い事の有無と性格の違いについて

     

     

     

     

     

     

     

     

     このグラフは習い事をしている子どもとしていない子どもの性格との関係を表している。習い事をしている子どもは全体に比べて明るく、落ち着きがあり、我慢強い面をもっている割合が少し高い。しかし、神経質な面をもっているということが気になる。この年齢から神経質な面があるということは子どもにとって無理をさせているのではないだろうか。その逆に習い事をしていないこどもは活発で、好奇心旺盛であることが分かる。全体と比べ少し短気であり、自分の思いどおりにならないと機嫌を悪くしたり…と、泣いたりすることで表現したりする。

     そこで、習い事をしている子どもと、していない子どもについて生活リズムにどのような違いがあるのかを調べてみた。

     

    習い事の有無と夕食の様子

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     グラフで見て分かるように、習い事をしている子どもは全体に比べ、食べるのがゆっくりであり、食べたくはないが全部食べる。習い事をしていない子どもは、もりもり食べるというものと、あまり食べないという2つの結果になった。習い事をしていない子どもは、習い事をしている子どもに比べ、おやつを食べてしまうために食事の前におなかがいっぱいになってしまうのではないだろうかと考える。

     

     

     

    食事の時間

     

     

     

     

     

     

  •  これは食事の時間は決まっているかという質問である。90%以上が毎日ほぼ同時刻になると答えている。これは食事に関して、生活リズムが決まっているといえるので良いことである。

     

  •  

     

     

     

     

     

     

     

     これは、子どもの朝食の時刻をグラフで表したものである。7:30〜8:00に食べる家庭が多く、次に8:00〜8:30が多いことが分かる。食べる時間の早い子どもは、早朝保育であると考えられる。また朝食にかかる時間は、30〜40分が83.7%と多い。

     次に夕食の時刻である。

     

     

     

     

     

     

     

     

     6:00〜6:30に食べる家庭が多く、6:30〜7:00、7:00〜7:30の時間帯と続く。6:00〜7:30の間に食べる割合は79%と半数以上を占め、帰宅時刻や、延長保育、また家々の生活リズムによっても変わると考える。そして、一緒に食事をする家族としては次のグラフに示すように母親が一番多く、続いて父親、兄弟姉妹、祖父母となる。これは夕食の場合も同じである。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

                                      

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     この2つのグラフは、上が就寝時間、下が起床時間である。就寝時間は9:00〜9:30が多いが、次に多いのがそれより遅い時間に続くということに驚いた。この理由は色々と考えられると思うが、親と一緒にテレビを見たり、もしくはテレビゲームなどに夢中になってしまい、寝る時間が遅くなってしまうのではないだろうか。起床時間は6:00〜6:30が一番多く、早い時間のようにに感じられるが、保育園の給食の時間はだいたい12時より早いので妥当かもしれない。

     

    ★一番多い子どもの生活リズムは次のとおりである。

     

    AM6:00〜6:30

     

    起床

     

      7:30〜8:00

     

    朝食(朝食時間30〜40分)

     

      8:30〜9:00

     

    登園

     

    PM3:30〜4:00

     

    降園

     

      6:00〜6:30

     

    夕食(夕食時間60分以上)

     

      9:00〜9:30

     

    就寝(睡眠時間10〜11時間)

     

     

    この表は、この時間帯どおりに生活をすることを示しているのではないし、それぞれの家庭によって生活リズムは異なるものなので、無理に今の生活を変えなければいけないというものではない。だが、あまりに起床時間が遅く、就寝時間が遅くなるようであるならば、子どもの健康を考えて改善するのが良いと思う。食事の時間もできるだけ余裕をもたせ、最低でも20〜30分は時間をとるようにすると良いのではないだろうか。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    1.  
    2. 好き嫌いへの対応

    (1)好き嫌いへの対応について

     第2章で子どもの好き嫌いの原因を考えたとき、親の人間の影響であったり味覚の発達であったりと原因は一つではなかった。それと同様に好き嫌いの対応も一つではないと思う。人間は一人一人違う環境で生活し、違う性格をしている。だから、「これがよい対応」というものはないと思うが、この第3章ではアンケート結果を参考にして大多数の子どもによい結果が表れると思う対応を考えたい。

     

    (2)アンケート結果から

     アンケートで親が実際に行っている対応は、味付けや細かく切るといった調理法が一番多かった。これは食品の見た目や味が原因で食べられない子どもに効果的な対応であると思う。この対応では、嫌いなものが入っていることがわからないように調理したとき子どもが食べ終わった後に嫌いな食品が食べられたことを教え、誉めるとよいのではないかと思う。嫌いなものを食べられたことを知り誉められれば子どもの自信につながるのではないだろうか。ただこの対応は、子どもの性格や食べられない理由を親が理解していることが必要と思う。なぜなら、後で食べたと知って気分が悪くなったり騙されたと思いショックを受けたりするかもしれないからである。

     調理法の他に、あまり好まない食品を食べたら誉めたり、その食材についていろいろな話を聞かせたりなど家庭によって多少の違いはあるが、親の子どもに対する言葉かけを大切にしている家庭も多かった。言葉かけは、私たちが実習でお世話になった保育園や幼稚園でも大切にしていた。子どもは大人の言葉を素直に受け止め反応する。子どもに食材について話すことはその食材に対する興味をもたせ、食べようと言う気持ちを育てることにつながる。また、少人数ではあったが子どもと一緒に食品を育て(野菜・果物に限られてしまうが)食品に親しみをもてるようにしている家庭もあった。そして、子どもにとって誉められることは自身となりその子どもの人格形成にも影響する。子どもに対する言葉かけは、好き嫌いの対応だけでなく子どもの成長に影響する大切なものである。

     これらの他にも親が手本を見せる、雰囲気を大切にするなどがあった。これらのことはどれも大切と思う。しかし、中には無理に食べさせるという意見もあった。この対応は、食経験はできるとは思うが嫌いなものを無理に食べさせられたことからその食品に対する嫌悪が強くなる可能性もある。食経験を増やすためには大人が無理に食べさせるのではなく、子どもが一口でも食べようという気持ちをもてるように働きかけることが必要である。

     

    (3)実習で知った対応

     前にも述べたように、私達は今まで付属幼稚園実習・施設実習・保育園実習・教育実習と4回実習をしてきた。ぞれぞれの実習先で実際に行われていた子どもへの対応が次のようである。

  • ・食べられないもの(アレルギーを除く)を子どもに「どれだけなら食べられる?」

     と尋ね子ども自身にどれだけ食べるか決めさせる。子どもはたとえ一口でも自分で

     がんばる量を決めるので時間がかかっても責任を持って食べていた。(5歳児)

    ・「おまじないをかけたから今日はきっと食べられるよ」といって子どもにおまじな

     いをかける動作をして子どもが口に入れる勇気がもてるようにしていた。いた。(5

     歳児)

    ・くらす全体でレストランごっこをして環境を変えているときがあった。(5歳児) 

    ・嫌いなもののを口の中に入れたまま好きなものを食べさせて「今、口の中おいしい

     ね」といってリアクションを大きくしていた。そして食べたらすごく誉めていた。(

     5歳児)

    ・食材の味を知るために、たとえなめるだけでもいいから口の中に入れるようにして

     いた。(3歳児)

    ・「これを食べると○○マンみたいに強くなれるよ」と食べようという気持ちになる

     ようにしていた。(3歳児)

  •  ・先生が楽しそうに食べて見せていた。それを見た子供たちも楽しそうに食べていた。

      (3歳児)

  • ・牛乳の場合、「先生が少し飲んであげるね」といって飲んだふりをして「少なくなっ

     たから残りは全部飲めるよね」といっていた。(2歳児)

     

  •  このように保育の現場であたらいている先生方の対応も子どもの年齢、正確などによって様々である。しかし、どの先生にも共通していたのは子どもが一口でも食べたら誉めるということである。子どもにとって大好きな大人(先生)に誉められることは嫌いなものを食べるための大きな力になるようである。

     

    (4)まとめ

     好き嫌いがなければバランスよく栄養をとりやすいし、食べることが楽しくなるだろう。そのためには、子どもの周りの大人は子どもの好き嫌いが少しでも減るように努力をすべきである。アンケート結果から分かった多くの家庭で行われている対応は大切と思われるものが多かった。しかし、子どもの好き嫌いはこれらの対応をすべて行えば無くなるのだろうか。もしそうならば子どもの好き嫌いは今よりもっと減少していると思う。すべての食品を好んで食べられることはとても良いことと思うが、どうしても食べられないものがあるのが現実である。だから好き嫌いを減らす努力は大切と思うが、体に影響する場合(例:栄養失調)を除きどうしても食べられないものを無理に食べさせる必要はない。どうしても食べられない食品以外で栄養を補えばいいのである。矛盾をしているようだが、子どもが楽しく食事ができることが最も大切であると思う。そのために、大人は子どもに一つでも多くの食材を楽しく大切に食べてほしいと願い努力するのではないだろうか。

    第4章 嫌いな食べ物がもたらす影響

     ここまでアンケートから好き嫌いの現状、原因、対応法を私たちなりに考えてきた。バランスのよい食事は子どもの発育にとても重要であると思う。しかし、嫌いな食べ物があることで栄養に偏りが出てくるのではないだろうか。第4章では、嫌いな食べ物がもたらす影響について考えていきたい。

     

    (1)嫌いな食べ物とカウプ指数

     下のグラフは子どもの嫌いなもので1位であったピーマン、2位であったレバーの好き嫌いとカウプ指数をクロスさせたものである。

     @ピーマンの好き嫌い×カウプ指数による判定結果

     

     

     

     

     

     

     

     

     上のグラフでは、やせぎみ、太りぎみの子どもはピーマン嫌いの子が多いことが分かる。特に太りぎみの子どもは普通の子どもの50.5%に比べ56.1%と高いことが分かる。 ピーマンを始め、野菜類はビタミンとしてはビタミンAのプロビタミンであるカロチン、ビタミンCが多く、無機質としては、鉄、カリウムなどが多く、また、食物繊維が多い。このことから、野菜嫌いの子は太りぎみが多いのではないかという疑問が出てきた。そのことを調べるために、嫌いなものの中で上位に入っていたなす嫌い、トマト嫌いをカウプ指数とクロスした。

     aなすの好き嫌い×カウプ指数による判定結果

     

     

     

     

     

     

     

     

    bトマトの好き嫌い×カウプ指数による判定結果

     

     

     

     

     

     

     

     

     なすの好き嫌いとカウプ指数をクロスした結果は、普通の子が44.3%に比べて太りぎみの子は47.8%と高い。また、トマトの好き嫌いとカウプ指数をクロスした結果は、普通の子が39.2%に比べて太りぎみの子は47.8%と高くなっている。これらの結果から、野菜嫌いの子は太りぎみが多いといっていいのではないだろうか。野菜に多く含まれる食物繊維には、動脈硬化の原因とされる食品中のコレステロールが小腸から吸収されるのを防ぐ機能がある。太りぎみの原因が全て野菜嫌いではないが、野菜を摂取しないことが太り気味という形で体に影響を及ぼしているのではないだろうか。

     

    Aレバーの好き嫌い×カウプ指数による判定結果

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     Aのグラフから分かることは、やせぎみの子にレバー嫌いが多いということである。レバーを始め、肉類は動物性タンパク質の重要な供給源である。特にレバーは、日本人に不足しがちな鉄を始めビタミン類も多く含んでおり、非常に栄養にとんだ食品である。酸素、ホルモン、免疫、酸素の運搬、体の構造、貯蔵、筋肉の収縮などの機能を持ったタンパク質は発育期の子どもに特に重要な栄養素であり、鉄は現代の日本人の食生活で一番不足しやすい栄養素である。体を作る上でタンパク質、鉄と栄養にとんだレバーを食べられない子どもにやせぎみが多いことは当たり前といえるかもしれない。

     大切なのはすべての食品を摂取することではなく、バランスのよい食事をすることである。例えば、ピーマンがどうしても食べられないならピーマン以外の食品から栄養を摂取すればいいのである。もちろん嫌いな食べ物を減らすことは必要だが、無理に食べさせようとすればかえって食欲が減少し栄養が偏ることになるだろう。バランスのよい食事は、食品をうまく組み合わせることによって誰にでも作り出すことのできるものである。

     

    (2)嫌いな食べ物と病気

     下のグラフは、「子どもが今までに医師に診断されたことのある症状、または子どもの身体の状態について家族が感じる症状」についてのアンケート結果である。

     

     

     

     

     

     

     

     虫歯、風邪をひきやすい、好き嫌いが多いという順に並んでいることが分かる。私たちがこのアンケート結果を見て安心したのは、最近新聞やニュースで増えてきたといわれる

    糖尿病や肥満が少なかったことである。しかし、1位の虫歯は54.6%と半分以上の子どもがかかっていることが分かる。これは歯磨きだけの問題なのだろうか。日本の虫歯有病者率は多く、平成5年学校アンケート保険統計によれば、幼稚園で75.5%、高等学校で91.3%となっている。乳児についてのみ見ると2〜4歳で飛躍的に虫歯有病者率が増えている。そして虫歯の痛みから食欲が減ったり偏食しがちになったりする。歯はタンパク質、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンD、カルシウム、リンなどから妊娠中から学童期までに作られる。これらの歯の基が作られる時期にバランスのよい栄養を摂取することが虫歯の予防にもつながるのではないだろうか。下のグラフは、嫌いな食べ物の数と虫歯の有無をクロスしたものである。

     

     

     

     

     

     

    このグラフで注目したいのは嫌いなものはない子と虫歯の有無の関係である。虫歯がない子の内嫌いなものがない子が15.0%であるのに比べて、虫歯がある子の内嫌いなものがない子はわずか9.7%である。また、嫌いなものが1〜5個は虫歯の有無に差はないが、6〜10個では虫歯がない子が12.5%であるのに比べて虫歯がある子は18.1%と高いことが分かる。これらのことから、栄養の偏りが虫歯に影響しているといえる。

     虫歯の他にも風邪をひきやすい、疲れやすいなど栄養の偏りが原因の一つに思われる症状の子どもがいることが分かった。生命を維持する上で食事はとても大切な役割を果たしている。バランスのよい食事はどの病気にも効く薬なのではないだろうか。

     

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    2. 嫌いな食べ物と性格

      嫌いな食べ物は性格に影響を与えているのだろうか。アンケートから考えたいと思う。下のグラフはピーマンの好き嫌いと性格をクロスしたものである。

    @怖がり

     

     

     

     

     

     

     

     

    A短気

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     ピーマン好きとピーマン嫌いで多少の差はあるが50%以上が落ち着いているといえるのではないだろうか。「怖がり」、「短気」の他にも「明るい」「落ち着きがない」などをクロスさせたが特に結果は変わらなかった。このことから嫌いな食べ物と性格は関係ないと思われる。

     

    第5章 まとめ

     

    食生活が豊かになった今、私たちはその中から自分に適した食品を選んで摂取することができる。そしてそれは、それぞれの国や家庭、環境や経済等によって一人一人異なり、日常多く摂取している食品の平均的な種類は限られてくる。このようなことは当然起こり得ることであり、ある程度の偏りは誰にでもあるものである。その限られた食品の中で特定の食品にたいして「好き・嫌い」という感情を抱き、それを食べたり食べなかったりすることを一般に、食品に対する「好き嫌い」とよんでいる。

    こういった好き嫌いによる食事の偏りはあまり好まれるものではなく、子どもの健やかな成長を願う親にとっては嫌いな食べ物は少しでもなくそうと考える。今回のアンケートの集計結果でもほとんどの家庭で、調理法などのいろいろな面で工夫を凝らしていることが分かった。

    ところが、前にも述べたように、一人が摂取する食品というのはある程度限られてくるものであり、その限られた中で自分の嗜好に合わない食品があるのは必至である。親が子供の好き嫌いを気にする要因の一つに栄養のバランスが挙げられるが、その栄養についても、特定の食品にしかない栄養素というものは、含有量に差はみられるが実際にはほとんどないのである。

    また、子どもの「好き・嫌い」という言葉には、見た目や食べやすさ、その場の雰囲気など、様々な意味が込められていることが多い。実際に、乳幼児の嫌いな(苦手な)食べ物には、食べにくいものが多いのも事実である。このように、乳幼児における好き嫌いは大人が考えるような「特定の食品が嫌い」とは少し異なると考えられるため、子どもが「これ、嫌い(好き)。」といったからといって、本当にその食品を嫌い(好き)かどうかは判断しきれないし、決めつけてもいけないのであろう。

    このように考えると、多少の好き嫌いがあってもたいして心配することはなく、もしその好き嫌いが原因となり健康に支障をきたす(これを偏食と呼ぶ)ほどならば問題であるが、そうでないのであれば、いろいろな食品に親しみ、自分がおいしいと思って食べられることの方が大切なのではないだろうか。 

     

     

                    

     

     

     

     

     

     

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    2.  おわりに

     私たちは今回の研究を通して、現在の子どもの現状を知り好き嫌いについて考えることができたと思う。はじめにでも述べたが、現代は金さえ出せばいつでもどんな食べ物でも手に入れることができる世の中である。そしてこの食べ物がありふれている中で、好き嫌いも増えているだろう。アンケートの回答にも食べられないもので多くの食品が挙げられていた。今回の研究ではその数の多さから上位に入っていた食べ物しか対象にはできなかったが、少数の人しかいなかった嫌いな食べ物でも理由があり対応法があるのだと思う。今回の研究で分かったことは、子どもの好き嫌いは時間をかけて子どもを取り巻くさまざまな環境によって時間をかけて作られ、そして治していくものだということである。特定の食品を嫌いという理由は、味であったり親の影響であったりするが、このことを子どもの周りの大人が理解し子どもにとってよい環境を作っていくことが大切なのではないだろうか。今回の研究で学んだことを将来保育の現場にたったときや親になったときに役立てたいと思う。

     

     最後に今回の研究を進めるにあたって、アンケートの作成・配布・回収にご協力をいただきました半田市児童課の方々に心から感謝いたします。

     

    (参考文献)

     ・「小児栄養・実習」 高橋悦二郎・平山静子・武藤富美子・山内愛・島村理美子・

  •            小川雄二
  •            1977年12月10日 三共出版株式会社

  • ・「日本大百科全書22」 相賀徹夫 1988年7月1日 小学館

    ・「国民百科事典13」 下中邦彦 1978年9月28日 株式会社平凡社

  •  ・「食欲の科学」 河村洋二郎 1972年9月1日 医歯薬出版株式会社

    (引用文献)

  • ・(注1)「国民百科事典13」 p.148 下中邦彦 1978 年9月 28日 

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